売掛債権証券化とは

売掛債権証券化とは、売掛債権から生み出されるキャッシュフロー、すなわち決済期日に債務者から入金される代金を裏付けとして証券を発行して資金を調達することです。

九州版 売掛債権証券化

債権者はSPVに売掛債権を譲渡し、その対価として資金を受け取ることができます。
SPVは審査の上、売掛債権の信用力をもとに証券を発行し、投資家に販売します。
SPVが介在することで売掛債権を保有するリスクを投資家に移転でき、また投資家にとっても証券の支払いを企業の倒産リスクから隔離することが出来るのです。

SPVとは特別目的事業体全般の略称で、「導管」や「器」とも呼ばれます。会社(SPC)、信託銀行、組合などの形態を持ちます。

メリットとしては

・資産のオフバランス化を図ることが出来る
・企業が保有する売掛債権のリスクを移転できる(証券化の方法によっては限定的)

デメリットとしては

・証券化の仕組みが複雑であり手続きがややこしい

売掛債権としてではなく証券という金融商品として販売することにより、売掛債権のリスクを細分化できます。細分化することでコントロールしやすくもなります。売掛債権という1つの資産から、異なったリスクを持つ複数の証券が発行できるので、投資家の需要に合わせた商品の販売が可能となるのです。

【売掛債権の細分化のイメージ】

売掛債権証券化 リスク 細分化

投資家にとっても、ハイリスク・ハイリターンを望む投資家は証券Cを、その逆にローリスク・ローリターンを希望する投資家は証券Bをなど投資対象となる商品を選択する機会が増えるメリットがあります。

 

売掛債権証券化を実施するためには、まず売掛債権に債権譲渡禁止特約があるかないかを確認しなければなりません。この特約があると債権の譲渡は出来ませんので、債務者に解除を依頼しなければなりません。

そして対抗要件を具備する必要があります。対抗要件としては「債務者対抗要件」と「第3者対抗要件」があります。債務者に債権譲渡の承諾を得る、通知する、法務局に備えられた債権譲渡ファイルに登記するかで対抗要件を具備することができます。